ボランティア留学プログラム
 
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ボランティア体験記
ボランティアレポート3

Y.Nさん(左)
K.Sさん(右)

イギリス中部の町ノースハンプトンにNさん、Sさんの派遣先「ハンプトンハウス」はある。27名のレジデンツと共にイギリスでのクリスマスを迎えた。

「ハンプトンハウスのX'mas」
Sさんは英語研修を終えて、ここに派遣されて約6ヶ月。英語学部の学生で英語だけでなくこのボランティアに興味を持ち渡英を決意。しかし派遣されてからは辛い事も少なくはなかった。6ヶ月を振り返ると仕事内容やレジデンツ達との関わりでなくイギリス文化や多国籍のスタッフとの交わりだった。
派遣された当初は日本人はSさん一人。文化が違うと生活観もかなり違う。部屋の掃除ひとつとっても、感覚が異なる。その事でかなり悩んだ事もあった。自分の仕事にも慣れ自信がついてくると、そういうこまごまとした違いにも慣れて来た。今ではそんな事よりも、レジデンツ達とのふれ合いの時間がとても楽しい。

Nさんは2件目の派遣先。ここでは2ヵ月半になる。以前はインデペンデントのクライアントのお世話をしていた。二つのプレースメントとで経験できた事はとてもよい勉強になった。お互いの良さや改善面も見えて、今後の良い刺激となっている。
以前の派遣先では辛い事も沢山あったが、それを乗り越えたから今が楽しくボランティアできるとNさんは考えている。また、2件を経験して、このイギリスでの人権について考えさせられたという。例え体に障害を持っていても、人権を尊重される。その人が好む事をできるように手助けする体制、それに対する人手はかなり日本よりも進んでいると、日本での経験とも比較して考えている。

二人はこのハンプトンハウスでイギリスではじめてのクリスマスを迎えた。クリスマスの25日当日は帰宅したレジデンツがほとんどだったが、12月に入りクリスマスまで準備やパーティーが続いた。まずはパーティーの買い物から準備は始まる。特に女性のレジデンツはパーティー用のドレスやアクセサリー選びが楽しみである。
二人もその買い物を手伝う。プレゼント選びも慎重である。レジデンツによってはとても時間がかかるが、スタッフやボランティアたちもアドバイスをしながら選ぶ。また楽しいのはクリスマスカード作りである。体が不自由で代筆しなければならないレジデンツには、変わってカード書きを手伝う。このカード作りはイギリスではかなり重要である。その上、ハウス内の飾りつけもする。クリスマスツリー、リース、モールなどなどレジデンツたちと一緒に飾り付けをし、ハウスはすっかり普段と様子が変わる。一年で一番楽しいときである。

いよいよクリスマスパーティー。SさんもNさんも何度もクリスマスパーティーをしたというほど、何度もパーティーはもたれる。ある時はパブで飲み会、あるときはレストランで食事会、またハウス内で。このハウス内は一番盛り上がった。というのは、ハウスにDJが招かれてその当日はディスコとなったからである。この日はスタッフの家族も参加して大勢で大賑わいだ。車椅子に乗っていても体は動く。気持ちも動く。音楽に乗ってそれぞれのダンスを楽しんだ。こんな時音楽は本当に心を開き、良いトリートメントともなる。このようなときのレジデンツとのふれあいが一番楽しいとNさんもSさんも感じている。

このクリスマスにちなんで始まったわけではないが、二人の感動を誘うのはレジデンツたちのささやかなバンドである。「サウンドビーム」とよばれる楽器(機械)で独自のバンドを結成している。これは体が不自由な人でも楽器を演奏できるように工夫されている。センサーで手や体の動きを感じ取って音を出す事ができる機械だ。コンピューターで操作して作られる音はパーカッション系で、バックミュージックに合わせて合いの手を入れる感じで合奏してゆく。

レジデンツは週3回これらの練習をする。NさんとSさんも時には一緒に参加して、歌ったり踊ったりしている。今では近郊の養護学校などにコンサートを依頼されるそうだ。

このような経験を通じてSさんは「英語の勉強の為にと考えて参加したが、言葉だけでなく学んだ事は多い。障害をもつ人と関わる事はまったく初めてだったが、言葉なしで心を通わせる事ができることが嬉しい。英語の勉強だけでなく、人と触れ合う難しさと喜びを知ることができた」

また、Nさんは「料理を習いたい人にはその機会を、大工仕事の手伝いをしたい人にはその機会を、カレッジに通いたい人にはサポートがあって卒業できる機会を与えらる体制を知った。すべてが個人に選択権があって、それを援助できるシステムを見習ってゆきたい。」と最後にそれぞれの思いを語ってくれた。